

【第13回】「障害の社会モデル」の話〜発達障害の"障害物”は、あなただけの問題ではありません
■ 発達障害のある人が 「うまくいかない」と感じた時に、知って欲しい言葉 「10代のための凸凹学」連載13回目の今回は…… 「どうして自分はうまくいかないんだろう」 「なんで自分は発達障害なんかなの……」 「人類やるのが根本的に向いてない!」 イラスト生成:ChatGPT ……なんて、生きづらさを感じて悩んでいる人に、ぜひ、知っておいて欲しい言葉があります。 (※ちなみに、「人類向いてない」は、うちの長男の口癖です😅) それが、 「障害の社会モデル」 です。 🤔「障害の社会モデル」って、どういうこと? これまでの記事でも繰り返し「 壁(=障害)はその人と環境との「間」にあるのであって、その人の中にだけ存在するのではない」 とお伝えしてきました。 これが、「障害の社会モデル」の考え方です。近年では、専門のお医者さんの発達障害の診断基準にも、この考え方が反映されているんですよ。 この「障害の社会モデル」と対になる言葉が 「障害の医学モデル」 または 「障害の個人モデル」 です。 👉「医学モデル(個人モデル)」での、障害はどこにあった?...
11月8日読了時間: 6分


【支援ツール】読みやすさマッチング表 - 無料ダウンロード
■ 「読みやすさマッチング表」を公開しました LD(学習障害/学習症)がある子をはじめ、発達障害のある子の参考書・問題集選びや、合理的配慮をお願いする際の説明資料、先生方のテスト・プリントのUD化の参考などに使える一覧表です。 フォント・口調・行間・ルビ/アイコンの有無を組み合わせて比較 できます。(文末より無料ダウンロードできます) よく、 LDがある子は「明朝体のフォント(書体)は読みづらい」 と聞きますが、一般的な明朝体は線の太さが一定ではなく、特にトメ・ハネ・ハライの尖った三角部分や濁点などは認識しづらくて、誤読しやすい傾向があるようです。 ややLD傾向があった長男も、小学校低学年の頃、先生に漢字のトメ・ハネ・ハライを添削されても 「何が違うの!? どこをどう直していいのかわからないよ〜😭」 と泣いてたので、やる気の問題ではなくて、本当に違いが見分けられなかったのだと思います。 このように、フォントによって、読みやすい/読みにくい、の個人差がありますが、 実は、子どもにとって、文章の読みやすさを左右する要素は「フォント」だけではありませ
10月9日読了時間: 7分


合理的配慮への理解と啓発〜合理的配りょを「ズルい」と思う子へのお手紙 -無料ダウンロード
【支援ツールのシェア】合理的配慮を「ズルい」と思う子へのお手紙 -無料ダウンロード ■ 合理的配慮への理解と啓発 発達障害を含む、障害のある子ども・大人の方に対する合理的配慮の提供が、公共・民間事業者共に法的義務となった「改正障害者差別解消法」が2024.4より施行されて、1年が経ちました。 (参考:内閣府「 合理的配慮リーフレット 」) 私がよく行くスーパーや飲食店などを見る限り、一般的な社会の中では、さほど大きな変化はないような気もしますが……。 それでも、この春より長男が再入学することになった私立大学では、入学前からとても「合理的に」対応してくれ、不安なく通えそうで安心しました(おかげさまで、第一志望に合格しました!🌸)。 このように高等教育機関では、先行していた国公立大学に加えて、多くの 私立大学 などでも、 配慮の実施とノウハウの蓄積は、着実に進んできている 印象です。 その一方で、公立小学校などであっても、まだまだ学校側の理解が得られなかったり、必要な配慮を受けるハードルが高かったり……。 あるいは、正当な配慮にも関わらず、クラスの
3月28日読了時間: 7分


【支援ツール】常用漢字表 - 無料ダウンロード
【支援ツール】常用漢字表 - 無料ダウンロード 「常用漢字表」 作りました(大変だったけど……😅)。 できれば中高生までに覚えたい、 常用漢字2136字全てが収録 されています(文化庁「 常用漢字表の音訓索引 」「 常用漢字表 」などを元に作成)。 ※文末にダウンロードリンクあり 以前の「 新学年別漢字表 」に続き、中高生・社会人・外国人などの漢字学習・受験勉強、LDを始め発達障害などのある子・方の合理的配慮、お年寄りの物忘れのヒントなど、ご自由にお役立ていただければ嬉しいです。全11ページの画像は 楽々かあさん公式HP より、ご確認いただけます。 ■ 常用漢字とは…… こちらの文化庁の動画によれば、常用漢字は「現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安」であり、「日本語の書き言葉によるコミュニケーションを円滑にするための漢字集合」だそう。 (参照: 文化庁 bunkachannel 国語施策の紹介「常用漢字表」 ) 一説には、日本には10万字近い漢字があるとも言われるので、これを各自で好きなように使っていたら多様な人との文字でのコミュニケー
1月3日読了時間: 6分


大学入学後の合理的配慮は話が早い
以前のブログ記事: 【発達障害と大学受験-1】共通テストでの合理的配慮申請は、高1・高2から早めに動くべし! をベースに、LITALICO発達ナビでコラム記事を執筆しました。 発達障害のある子の大学受験。共通テストの合理的配慮申請に感じる高いハードル 2024/08/24公開 共通テストでの配慮申請の高いハードルに加えて、専門医療機関の予約や受診が大変なこと、多くの高校では発達障害のある子への理解や支援体制がまだまだ十分ではないこと、生徒たちの間で発達障害をオープンにしづらい空気感があることなど、受験生の現実をどこかの偉い人にも分かってもらえるように書いたつもりです。 でも、 共通テスト以外の 大学独自の入試等では、そこまで配慮申請のハードルが高くない場合も あり、オープンキャンパス・入試説明会などでも、大学側が比較的気軽に入試での合理的配慮を相談できる体制を整えていることもあります。 ですので 、配慮を受けての受験を希望する場合、気になる大学があれば、 早めに事前相談 してみるのがいいと思います(それで合否が左右されることはありませんから、
2024年8月26日読了時間: 9分


5秒でできる!読字ガイド〜LD/字を読むのが苦手な子の簡単な工夫
■ LD(読字障害/読み書き障害)/字を読むのが苦手な子の簡単な工夫 うちの長女もそうだったのですが、LD傾向があって、全く字が読めないわけではないけれど、 音読の宿題などではスラスラ読めずに時間がかかってしまう…などの子向けのちょっとした工夫です。 楽々式用語解説...
2024年5月9日読了時間: 6分
中学受験に際して「発達障害」を事前に伝えるか?
中学受験でも、高校・大学受験でも言えることだと思いますが…。
受験の前に、志望校に「発達障害」があることを伝えたほうがいいのか、でも、それで合否に不利な影響が及ばないだろうか…などは、お子さんも保護者さんも、非常に悩まれることだと思います。
2024年4月16日読了時間: 8分


【支援ツール】楽々式 先生のサポートブック 〜発達障害・グレーゾーン対応の基本-無料ダウンロード
楽々式 先生のサポートブック 発達障害・グレーゾーン対応の基本-表紙 【支援ツール】楽々式 先生のサポートブック 〜発達障害・グレーゾーン対応の基本-無料ダウンロード 楽々式サポートブックのページ に、主に小中学校の通常学級の先生向けの「楽々式 先生のサポートブック 〜発達障害・グレーゾーン対応の基本」を公開しました! どなたでも無料ダウンロードできますので、ぜひご活用ください(PDF、はがきサイズ想定 全25ページ。文末に無料ダウンロードリンク有り)。 ■ 「楽々式 先生のサポートブック 〜発達障害・グレーゾーン対応の基本」について 今回の「先生のサポートブック」は、以前のお子さんの学校連携のために作った 「楽々式サポートブック」 巻末付録用の4枚の 「よくある困りと対応例カード」 の情報を更新するだけのつもりが……。 「最低限必要なこと」を全部盛り込んだら、結局全25ページになってしまいました(まあ、A4換算で6枚くらいですが)。 教室の中での 発達障害・グレーゾーンの子達への理解と対応をお願いするのと同時に、先生自身をサポートする という視
2024年3月26日読了時間: 5分
私立中高一貫校の6年間、長男が「合理的配慮なし」でも、ほぼ大丈夫だった理由
ようやく長男の大学進学が決まり、ほっとしているところです。6年間お世話になった私立中高一貫校も残りわずか。「あ"〜!卒業したくない。ずっと高校生でいたい」と言ってます(…それは困ります😅) ■ 私立校でも合理的配慮が法的義務に お子さんが発達障害・グレーゾーンで、中学受験を検討中だったり、既に私立中進学を決めたご家庭などは、支援級も通級もない私立中で大丈夫だろうか、先生は発達障害対応してくれるだろうか、などと心配になることもあると思います。 2024.4月より、改正障害者差別解消法が施行され、私立中学・高校や私立大学での合理的配慮も、努力義務から「法的義務」へと変わります。 これが、現実的にどの程度反映されるのか、現時点では私には分かりませんが、 共通テスト のように、合理的配慮の可否の線引きがハードル高いのだとしたら、実質大した影響はない気もします……。 ……とはいえ、お子さんが私立中学に進学予定で不安がある場合や、現在在学中で支障や困り事がある場合には、 学校側に相談してみる価値はある と思います。 学校によっては柔軟に対応してくれる可能性
2024年2月28日読了時間: 10分
【発達障害と大学受験-1】共通テストでの合理的配慮申請は、高1・高2から早めに動くべし!
今年度の大学入試共通テストが終わり、大学受験もいよいよ大詰めですね。 とはいえ、昨今の大学受験では「推薦・総合型選抜型」での受験者が多く、うちの子の学校でも、昨年中にすでに半数以上の子が入試を終えているようです(うちの高3長男の進学先はまだ決まってませんが…)。また、入試方式も多様化していて、共通テストを受ける子の割合は受験生の半分以下だそう。 そして、令和5年度共通テストの志願者数は、約51万人(受験者数は約47万人)。 そのうち、合理的配慮を受けての受験を許可された「受験上の配慮決定者数」は、全体で4049人。うち、 発達障害を理由とした配慮決定者数は、450人 ( 大学入試センター令和5年度資料 より)。 今回のブログ記事は、その、450人/51万人= 0.088% (母数が高3人口の109万人だと、 0.041% )くらいの、 「配慮を受けての共通テスト受験を検討中」の高校生と保護者・先生等の周りの大人の方 に向けたものになります。 (ただし、各大学の入試でも合理的配慮を希望する場合、 共通テストでの配慮申請が関係してくることも )...
2024年1月25日読了時間: 14分












