楽々式サポートブック
更新日:3月1日

No.112【支援ツールのシェア】
for:学校と連携する、ペアレントトレーニング
発達障害・グレーゾーンのお子さんを、学校と連携しながら通常学級等でサポートすることを想定して作った「楽々式サポートブック」のフォーマットをシェア致します。
(勿論、それ以外のお子さんでもご自由にご利用下さい)
「サポートブック」というと、言葉の出にくい自閉症のお子さんが介助者さんなどとコミュニケーションを取ったり、一人でお出かけする時にお守りとして持たせるイメージがあったのですが、「学校と連携するために作って渡した」というお友達の話を聞き、うちもクラス編制の準備が始まるこの時期に渡したいな、と思って作ってみたものです。毎年、新しいクラスと先生に慣れるまでに時間がかかり、ようやく慣れた頃にクラス替えになってしまうので。。。
一般的な「サポートブック」のフォーマットは、各自治体や教育委員会等のサイトでもダウンロードできる場合もありますし、決まった形式は特にないので自分で自由に作れるのですが、「楽々式」はお忙しい通常学級の先生にも渡しやすく見やすいよう、ハガキサイズでフォルダーなどに入れて手軽に参照できるようになっています。

【内容】
表紙
プロフィール
発達の特性
検査結果のまとめ
人間関係map
発達の凸凹
いいところリスト・すごいところリスト
好き嫌い
パニック問題行動の記録
サポートの必要レベル
サポートテクニック集について
テクニックカード
サポートブックの扱いについて
楽々式サポートブックについて
…の、全15種類のカードをPDFでまとめてダウンロードできます。が、全部を詳細に書く必要はありません。お子さんが今現在、学校で必要な情報に絞って、必要なカードを必要な枚数プリントしてご活用下さい。
カードの記入例と詳しい書き方の心得・渡し方の心得 は、楽々かあさん公式HP>Share>楽々式サポートブックのページにまとめてあります。
以下より記入例のサンプルもご覧頂けます(画像クリックで拡大)。
私も学校との連携は探り探りやっているので、必ずしも「これが正解!」ってワケではありませんが、「実用的で具体的ですぐ役に立つ」サポートブックの書きかたと、「学年が変わってもノウハウを引き継いでもらえる」渡し方を私なりに書きました。
子どもを「行動でみる」「困りの理由を理解する」「いいところ・できているところに注目する」「具体的に"こうすればできる”方法を伝える」などの視点を意識しながらフォーマットを作っています。
学校に渡す予定がない方も、書いてみるだけでも我が子への理解が深まるので、ペアレントトレーニングにもなりますよ。
「サポートブック」は、もちろん、お子さんへのサポートを第一の目的としているのですが、もう一つ、「支援者である先生もサポートする」という視点を意識して書いて頂けるよう、私からぜひお願い致します。学校と家庭がサポート&フォローし合えると、良好な連携関係が出来、お子さんの実際の支援に役立つ実用的なものになるのではないかと思っています。
以下、「楽々式サポートブックについて」より抜粋。
「発達障害のお子様への対応は、保護者と支援者がお互いにサポートし合うことで、本人のサポートにつながります。困ったこと・心配なことがあれば、その都度課題を共有し、ひとつひとつ具体的に対応していくと、必ず落ち着いていきます。
但し保護者・支援者が、個人でできる範囲を超えて頑張りすぎると結果的に子どもの支援ができなくなります。必要に応じて、校内のチーム援助や外部の協力機関、相談先等、サポートする側もサポートされるように、ご助力・ご協力頂けますよう、関係者様にお願い申し上げます。
サポートブックによって、子ども・保護者・支援者の全てに対して、理解と支援の手が差し伸べられるよう願っています。
2015.1. 楽々かあさん」
★★★★★★★★★★★★★
保護者の側から渡すだけでなく、学校関係者、連携機関・支援施設等の方からも保護者の方にこのフォーマットをお配り頂けます。
★来週はサポートブックの巻末付録用の「よくある困りと対応例」のカードと、過去にシェアした視覚支援ツールを、はがきサイズでまとめてダウンロード・シェア致します。お楽しみに
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初出:facebook楽々かあさんのアイデア支援ツールと楽々工夫note2015年1月16日 投稿
関連著書: 「発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法」 大場美鈴・著(ポプラ社/2016)p.226-