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療育あそびと支援の効果と嬉しい弊害

おかげさまで、最近うちの子たちは「その子なりに」ほどほどに落ち着いてきました。

家庭での療育あそびや支援ツールや道具の工夫でのサポート、そして「声かけ」やスキンシップなど、いろいろと試行錯誤しつつ、できる範囲で楽しめる範囲でやってきて、それなりに効果があったと思っています。

もちろん、子どもは三食食べて寝るだけで、自然な成長がありますから、そこも大きいと思いますけどね。

■「その子なりに」落ち着くってどういうこと?

例えば、アスペルガー+ADHD+LDの長男の場合。


「うっかり」や「あわてん坊」「予定変更が苦手」「空気が読めない」「不器用」など、もともと持っている生まれつきの特性自体は変わらないか、やや緩和された程度です。

でも…


  • ミスや失敗が多いのは同じだけど、以前は人にそれを指摘されると怒ったり泣いたり投げ出したりしていたところを、取り組めるようになってきた。

  • 友達とのトラブルは減ったものの、完全に無くなりはしない。でも、毎日それを理由にした登校しぶりが減り、ケンカしても謝ったり、自然と仲直りできるようになった。

  • 漢字を覚えるのは相変わらず苦手。でも、ひらがなが出てこなくてパニックになったりせず、小さな文字も書けるようになってきて、「かな・漢字サポートカード」「学年別漢字表」を参照しながら、連絡帳に漢字を使って書いてくれるようになった。

  • 予定変更は苦手だけれど、不意打ちの防災訓練にも(半ベソでも)参加でき、その後先生と話して気持ちを立て直せるようになった

…という、感じです。


学校や宿題はあんまり好きではないのは相変わらずで、毎日ぶつぶつは言ってますが、一応登校はできるし、宿題にも取り組めています。お友達とも帰宅後よく遊びます。

そして、表情がイキイキとしてきました。

毎日沢山の不安や不満を抱えていた時とは、随分違います。家でも怒られるようなことはいっぱいします。でも、「その子らしく」のびのびとやっている印象がします。


■療育あそびと支援の効果と嬉しい弊害の関係

でね。実は「その子らしく」のびのびとやっていると弊害も出てきます…。

作業療法士の木村順さんは、著・監修の「発達障害の子の指遊び手遊び腕遊び」(講談社)の中で療育の結果、「かえってわんぱく・おてんばになることもあります」「一見おとなしく親の言うことを聞いていた子が、自信がつき、言うことを聞かなくなることがあります」。。。と述べておられます。

ウチ、今これ来てます。

次男はASDのグレーゾーンで、おとなしく、我慢強く、大人の話をよく聞いてくれる、とっても扱いやすい子だったのですが、兄と同じように(あるいはやや控えめに)療育あそびや支援・サポートなどを続けた結果、今は、親の言うことあんまり聞かなくなってきました。


例えば…

  • お兄ちゃんとゲームやテレビのチャンネルがバッティングすると、ガマンして譲ってくれていたのに、譲らなくなった(お兄ちゃんは少し譲れるようになった)

  • うちでじっとおとなしく遊ぶのが好きだったのに、外に出て元気に遊べるようになったので、ケガがとっても増えた

  • お友達とはあんまり関わりたがらなかったのでトラブルは無かったのだけど、今は時々ケンカしたりもするように

  • 触覚過敏で触れないものが沢山あったけど、今はキッタナイものをいっぱい触れる (しかもそれを母に近づけて喜びます…)

  • 掃除機の音が苦手で耳塞ぎしてたが、今は自ら吸い込まれる実験ができるように

…などなど。

でもね。次男の真面目で優しい所は変わらないし、お友達もできたんです。

譲れないってことは、自分の意思が出てきた証拠。

ケガが増えたのは、活発になってきた証拠。

友達とケンカをしても「関われない」よりはずっといい。

(「関われない」のではなく、「関わらない」という選択をしているお子さんもいます。私も友達が多いほどいいとは思ってないです。単独行動を好む子もいますしね)


大人を困らせるイタズラするのは好奇心が育ってきた証拠ですよね。

(…そう考えると、最初からそうだったお兄ちゃんは結構スゴイのかも!?)

Facebookでは、ほどほどに落ち着いたので「ネタ切れ」なんて言っちゃったので、ご心配下さっている方もいらっしゃるかもしれませんが、大丈夫ですよ。 私自身も自分の体質と付き合いながら、ほどほどに落ち着いてきました。

アイデアは特性上沢山出るし、(傲慢な言い方かもしれませんが)私にしかできないこと・言えないこと、がある気がしています。

私が自分の凸凹を活かして「人の役に立つ」「仕事をする」「社会とつながる」「大人になっても自分の興味のあることを勉強する」などの後ろ姿を子ども達に見せられれば、と思っています。

当面、子ども達の尻拭い活動も継続していきますし(笑)、今までは凹を補って皆に「ついていく」「負担を減らす」取組みが中心でしたが、今後は凸の強みを活かして「伸ばす」ほうの取組みも徐々にご紹介していきますね。


 

初出:旧ブログ2015/02/03公開


関連ブログタグ:#おうち療育 #療育/発達支援

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