伝わる!声かけ変換表【ママ・パパ応援編】無料ダウンロード【支援ツールのシェア】
おかげさまで、ベストセラー&ロングセラーとなった著書「伝わる!声かけ変換」の中から、毎日子育てをがんばっているママ&パパ自身のための声かけ26例を、著者本人が厳選して抜粋。
前回の【決定版】 同様、デザイナーさんが見やすく仕上げて下さったものを あさ出版特設サイトより 追加で公開し、どなたでもダウンロードできます。もちろん、本買わなくてもOKです!
今回なぜ、私が「伝わる!声かけ変換表【ママ・パパ応援編】」の制作をお願いしたかと言うと……
世の中、子育てに対する不安やプレッシャーを強めるネガティブな情報が多すぎる!
…っていう、憤りにも似た感情がフツフツと湧いてきたからです。
少子化対策は急務といえど、こんなに不安やプレッシャーを煽る情報ばかりに囲まれていたら、たとえ補助金などを頂いても「子ども欲しい」「二人目も生みたい」とは、思えないんじゃないでしょうか。
身近でも、ネットでも、メディアでも…
子どもを甘やかせば「過保護」と責められ、ほったらかせば「ちゃんと見てろ」と責められ…。
子どもは親が責任持って躾けろ、しっかり関われ。でも、他人に預けて共働きでガッツリ稼げ。ついでにPTAも自治会もやって。「〜しないと、〇〇な子になる」「〜できないと、〇〇な大人になる」「〜じゃないと人生負け組確定」。少しの間違いやスレ違い程度でも、毒親だの、親ガチャはずれだの、モンスターペアレントだのと切り取った部分だけで評され……挙げ句の果てには、十分過ぎるほど成人した子がなにかやらかしても、引きこもってても、親の育て方のせい。
無茶ぶりにも程があるワ。どないせぇっちゅーねん!
…と、うちの3兄妹子育てのおかげで、だいぶ寛容で柔軟になれた私でも腹が立ちました。
私自身は、いろんな人がいろんな立場から好き勝手に言うことは、声かけ変換表にあるように「人は人」と線引きして、ようやく受け流せるようになりましたが……。
毎日こんな情報ばかり大量に目にしていたら、親は身動き取れずに息苦しくなってしまうし、若い人達が結婚や子育てに前向きになれないのも当たり前です。
別に私は、政治や政策の批判がしたいわけでも、特定の個人に言いたいことがあるわけでもありません。それぞれの立場から不満や批判が出るのもしょーがないと思うけども。
でも!私は、今の子どもと親をとりまく「空気」に怒っているんです。
こうした気持ちは、2014年に公開した一番最初の「声かけ変換表(指示・命令・禁止編)」がネットでバズった時からも、ずっと抱き続けてきました。
「どんな子にも、大人にも使える」と、多数のポジティブなお声を頂いた反面、<Before>の声かけだけに注目して「NG例を言う親はダメ」といった批判や反省のお声も届きました。
何度でも言いますが、どんな声かけをしてたって、親が毎日子育てがんばってることには変わりないんです(情報の受け止め方は人それぞれですが…)
あれから、もう10年近く経とうとしています。
その間、世界では大きな出来事が沢山あって、世の中の空気を入れ換えるチャンスは何度もあったハズなのに…。
どうして、いい情報よりネガティブな情報のほうが、多くの人の目につきやすいままなのでしょう。
どうして、子どもも親も、できていることやがんばれていることよりも、できないことや足りないことばかりが注目されてしまうのでしょう。
そんなに完璧な親でなくては、子育てしてはいけませんか?
そんなに完璧な子でなくては、幸せになれませんか?
確かに子育ては大変です。でも、いいことだっていっぱいあるんです。
子どもはひっくり返って言う事聞かないときもあるけど、ほっぺがぷにぷにでお日さまの匂いがします。
きょうだい育児は、手間も食費教育費も2倍3倍かかりますが、喜びも楽しみも2倍3倍です。
個性豊かな子の子育ては難易度高いけど、毎日発見があって、気づきと学びの連続なんです。
世間の目を厳しく感じることもあるけれど、世の中そんなに捨てたもんばかりじゃありません。
こんなにネガティブな情報が氾濫する中で子育てしているのだから、意識して明るいほうを見るクセをつけるくらいで、ちょうど良いバランスが取れるんじゃないでしょうか。
いい情報や前向きな声は、こっちから探しにいかないと見つけられないこともあります。
でも、なんでもかんでも、無理やり前向きにポジティブに受け止める必要はない、とも思います。
現状、子育てに対する社会的な理解や手助けが不足しているまま、親はあまりにいろんなものを求められ過ぎだと思うので……。
しんどいときはしんどいって言っていいし、無理なものは「できません」と断って、息抜き手抜きしながら疲れたら休んで、人の厚意は素直に受け取りながら、本当に大変なときは躊躇せずに周りに助けを求めて欲しいです。
子どもは失敗する生き物だし、親だって人間ですから間違うこともあります。
たとえ間違っても、何度でもやり直して、子どもと一緒に成長して、ゆっくり”親”になっていけばいいのだから。
でも、どんなにがんばっても完璧な子にはならないし、理想通りの子も親もいないし、そうなる必要もありません。誰だって、多少の短所や欠点があるほうが、人間らしくていいじゃないですか。
子どもが自立に向かって成長する上で本当に大事なことも、そんなに多くはありません。
親も子も、ちゃんと食べて、しっかり寝て、なんとか1日終われただけで100点です。それ以上のことは「なるべく」「できれば」で、OK、OK!
お子さんにちょっとくらいできないことがあっても、愛情さえ伝わっていれば、なんとかなります。
あなたにちょっとくらいできないことがあっても、お子さんがおうちで安心して笑っていれば、もう十分いい親だと思いますよ。
そして、世の中の空気がほんのちょっと温かくなるだけで、きっと、どんな子だって自分なりの幸せを見つけながら、どんな時代でもたくましく生きていけるんじゃないでしょうか。
今子育て中のママ・パパと、これからママ・パパになるかもしれない方達を、心から応援しています。まずは自分から、時々は美味しいものでも食べて、心身共に温かくしてお過ごしくださいね。
※その他の「声かけ変換表」シリーズの無料ダウンロード・Blog記事・関連情報等は →「公式まとめ」 をご参照ください
伝わる!声かけ変換表【ママ・パパ応援編】の声かけ例の出典:「発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換」 大場美鈴・著(2020.6刊行 あさ出版)より抜粋